▲ 『名古屋市古代遺跡・天然記念物地図』、名古屋市教育委員会、1968年3月31日。(部分)
1970年4月5日に、名古屋市緑区蛸畑遺跡を踏査した際のノートは、私が第1地点とした場所について「ここが地図に記載されている地点と思われるが」と書きはじめている。その地図が、『名古屋市古代遺跡・天然記念物地図(1)』である。蛸畑遺跡を示す「▲」は、前回掲示した地図の民家4棟の付近に当たる。
同図裏面には、次の説明がある。
蛸畑貝塚 緑区蛸畑
江戸時代文献に蛸畑から海の貝殻を出すと記す。細根に至る道路が蛸畑の台地に上る西側に、貝殻の散布を見るが、あるいはここであろうか。将来の精査を待つ。
吉田富夫が書いたに違いない「将来の精査を待つ」の結語に、私は動かされた。
注- 『名古屋市古代遺跡・天然記念物地図』、名古屋市教育委員会、1968年3月31日。↑